博多駅の賑わいを周辺エリアにまでつなげるプロジェクトが、具体的に動きはじめました。更新期を迎えたビルの建て替えを促すインセンティブ制度「博多コネクティッドボーナス」(福岡市)の創設により10年間で20棟を目標に、耐震性の高いモダンなビルへの建て替えが推進されます。このプロジェクトでは、官民連携による賑わいの創出が掲げられており、ハード・ソフトの両面から取り組むことで、博多駅の活力と賑わいが周辺につながることをめざしています。
「博多コネクティッド」では、福岡市による周辺基盤の再整備に併せて、博多まちづくり推進協議会の賑わい創出活動を実施することで、さらに魅力ある博多駅界隈をかたちづくっていきます。福岡市では博多駅筑紫口駅前広場再整備の検討がはじまり、博多まちづくり推進協議会では広場エリアの賑わい創出活動が活発化しています。
10年間で20棟を建て替えた場合、エリアの延床面積は約1.5倍に広がり、雇用者数は19,000人増えて現在の約1.6倍に。10年間の建設投資効果は約2,600億円と試算されています。建て替え完了後の経済波及効果は年間約5,000億円が見込まれています。
福岡市では国家戦略特区による規制緩和等を活用して、老朽化した民間ビルなどが多く集まる天神地区で、新たな空間と雇用を生み出す「天神ビッグバン」が着々と進行中。人・モノ・コトが交流する新しい都市空間に向けて、今まさに変貌を遂げようとしています。
天神エリアの中心にある福岡ビル、天神コアビル、天神第一名店ビル(天神ビブレ)が対象の「福ビル街区建替プロジェクト」は、これまでの段階開発から同時開発となることが決定。天神のシンボル的存在であるイムズも新施設へと生まれ変わります。また、すでに新築工事に着手している(仮称)天神ビジネスセンター、ザ・リッツカールトンホテルなど、複数の大型再開発が急ピッチで進んでいます。
国内外で話題のスマートシティ構想ですが、福岡市でも新たな挑戦がはじまっています。最先端の技術革新の導入などによる質の高いライフスタイルと都市空間を創出するモデル都市構想は、まず九州大学キャンパス跡地、箱崎のまちづくりからカタチになっていく計画です。それはさまざまな社会問題を解決しながら持続的に発展していくまち—快適なライフスタイルとイノベーションが交差する未来のまちづくり。ビッグスケールの未来構想が「グランフォーレ千早マークスクエア」の身近な場所で進んでいます。
福岡市に住む女性の未婚率は25~29歳で68%と、政令指定都市中のトップ。進学・就職などで20代が福岡に転入というケースも多く、これはイキイキと安心して生活するためのマンションニーズに直結しているともいえます。
英国のグローバル情報誌MONOCLE(モノクル)が発表した「世界でもっとも住みやすい都市ランキング・ベスト25」。2018年版で福岡市はアジアの中で第5位、世界の中で第22位にランクインしています。日本の都市では東京、京都につづいて3番目の好感度です。
今後も人口増加が続く福岡市は、特に20〜30代の女性が多く、全国の政令指定都市の比較でも彼女たちがお金を使って楽しめる様々なサービスやカルチャー施設が充実しているのが特徴です。
※掲載のデータは、国土交通省港湾局計画課資料、(公財)福岡アジア都市研究所、福岡市ホームページ、「Fukuoka Facts」を基に制作。